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ワーミング・ワールド
―― 気候変動というシステミック・リスク

ジョシュア・バズビー テキサス大学オースティン校 准教授(公共政策)

Warming World
Why Climate Change Matters More Than Anything Else

Joshua Busby テキサス大学オースティン校准教授(公共政策)

2018年8月号掲載論文

気候変動とは、地球温暖化だけではない。世界は、気候科学者のキャサリン・ヘイホーが、「グローバル・ウィアーディング(地球環境の異様な変化)」と呼ぶ時代に突入しつつある。考えられない気象パターンがあらゆる場所で起きている。気温が上昇すると、気候変動が引き起こす現象が変化する。かつて100年に1度だった大洪水が、50年あるいは20年おきに起きるようになる。想定外のテールリスクもますます極端になる。気候変動がひどく忌まわしいのは、地政学への影響をもつことだ。新しい気象パターンは、社会的にも経済的にも大混乱を引き起こす。海面が上昇し、農地が枯れ、より猛烈な嵐や洪水が起きるようになり、居住できなくなる国も出てくる。こうした変化は、国際システムに前代未聞の試練を与えることになる。

  • 地球規模のかつてない試練
  • 迫り来る脅威
  • 気候変動と水資源争奪戦
  • 気候変動と国家間競争
  • 対応の分散化を

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